野菜が壊れる


衝撃的な本であった。R30指定本。この地球上で化学肥料が、登場したのはわずか数十年。日本では、父親世代の農業。
慣行農法と称した、国策化学肥料農薬農法だ。過去の農業は、時代の流れとして仕方がなかった。
野菜が育った土によって健康や寿命が左右されることが気付き始めてきた。工業農産物ではない、生き伸びるための食べものである。
筆者は過去の農業の歩んできた方向性を否定した。ほとんどの農家は、国策に従わざるをを得なかった。二者択一はなかった。
農業を復権させるために、農業の逆襲が始まる。

これから農業の生きる道、方向性が、違う。その原動力のキーワードは、「有機」だ。
私が日ごろ思っていることがほとんど書いてあった。

有機の土壌改良は、小規模農家にとってメリット。(大規模農家には無理?)
有機認証制度について
  ・無料にすべき。(小規模農家にとっては、大きな負担。国は本当に有機農産物をふやしたいのか?)
  ・JAが有機の普及に指導すべき。(ほがらか村に直買する農家の中にも、私以外で有機栽培している農家はいる。認定を受けていないだけ。)
・JAは有機肥料の普及に努力すべき。(利権が絡む化学肥料会社があるが、国の企てが必要?)
・国は、有機肥料をきちんとした基準で流通させるべき。(製造の仕方、遺伝子組み換えの原料か?)
・化学肥料をやめさせる努力をすべき。(畜産堆肥を望む農家が90%いるのに散布労力の不足を理由に滞っている。)

たかが9兆円の産業規模に3兆円もの税金が投入されている。どこに一体使われたのだろうか。
自動車業界のエコカー、電機業界のフロンガスの廃止と他業界でも改革が進むのに、
私の知る限り、この業界はここ30年あまりかわっていないように思う。
有機農産物が全体の0.17%しかないという現在、上に掲げた改革(国策有機農業)が実行されれば、有機農産物30%も夢じゃない。
実際
小規模農家で構成されている、ほがらか村の野菜たちはこの域に達していると思う。
だから健康オタクのお客さんは近くのスーパーを通り過ぎてまで、野菜ハンティングにやってくるのだ。