ここ一週間の甘い生活


私のお知り合いの方に、金沢の老舗菓子の森○で、長年菓子職人であったMさんがいらっしゃる。
今和菓子に夢中なんですと、お話したら和菓子の話に花が咲いた。

あんこの美味しさは、自前であんこをこしらえるか、餡子屋に委託するかで全然お菓子のおいしさが違うという。
なんでも餡子屋という職業が存在することびっくりした。
Mさんによると、注文すれば毎朝持ってくるそうだ。

さすがに味付けはその菓子屋が砂糖で甘さの塩梅を調整するのだが、老舗森○となるとあんこはもちろん自家製。
上等な北海道産のものを使用、品質や美味しさはたしか。お高い理由はそこにある。
昔の思い出話をしゃべってくれた。菓子屋の早出は、午前3時、いやーご苦労様でした。


ここ一週間でまわった菓子屋さん。
まず、小坂町の「談笑屋」さん。



笑顔で、気さくそうな御主人が出てきた。店の名前がわかるような気がする。




季節の商品、柚子もちと酒まんじゅう。
甘めのあんこ、いろいろ食べ比べてみると、あんこの味にみな特徴がある。
あんこソムリエって職業、近い将来、出てくるかもしれないな。





次のお店は、金沢高校近くの「梅泉」。町の名前が、泉。梅のお菓子が18番、だから「梅泉」、勝手にイマジン。
その「梅泉餅」を購入。甘露煮の梅に白あんでくるみ、さらに寒天を加えた求肥で包む。



梅と求肥、(求肥ー必ず出てくる和菓子用語をマスター)との相性は面白い。あまい、すっぱい、甘ーいの繰り返し。
他にもたくさんの種類のお菓子が並んでいて、いろいろ試行錯誤されている様子だった。
奥さんは体全身で、ウェルカムを表現する方で、この町の和菓子の中心的な存在に感じられた。




金沢には、それぞれ、いろんな得意分野の和菓子店がある、干菓子、生菓子、団子、酒まんじゅう、求肥、らくがん、あめ、などなど。


金石街道、「加藤皓陽堂」には金沢の町の風情を託した伝統的なお菓子がある。
加賀志きしという、なんとも贅沢な煎餅。米粉なで焼いた煎餅に和三盆を塗り、一枚一枚、
手作業で加賀友禅の如く風情のある絵を描くのである。




紅葉の兼六園に映えることじ灯篭、情緒のある兼六園の雪吊り。季節によって絵柄が違う。
お正月バージョンは、12月中旬からだとのこと。煎餅も口どけがよくなんとも美味しい。




和菓子処、「和吉」。ここのお菓子はまず材料が半端じゃない。素材の良さに毎回びっくりする。
濃い、というか脳天にビビッド。



それにしても、よく食ったな。あんこの旅はつづく。