食文化の違いは醤油の違い

もう9月だというのに、週間天気を見てみたら、33.34.33.34のオンパレイド。

こないだ、私の住んでいる町の隣町、大野町に行ってきた。大野はは港町でありながら、全国屈指の醤油の名産地。
全盛期は60蔵以上あったというが、今もたくさんの醤油蔵が立ち並ぶ。

私が小さい頃、毎月のように一升瓶の醤油と味噌を大野の醤油屋さんが配達してくれた。
ちょっと甘めの旨い醤油で、私の味覚が育てられたといってもよい。
この前、旅行したときに思ったことは、生まれ育った金沢の味と、味噌汁や味付けが微妙に違ったのは、
醤油のせいだと、ハタと気づいた。

関東の辛口、関西の淡口、金沢は甘いが、美味しさを引き立たせる、「うまくちしょうゆ」。
醤油の5大産地は、野田、銚子、小豆島、竜野、そして大野。加賀料理には欠かせない。



「ナ、ナ、ナオゲンよいしょうゆ、百万石の味がスールー♪」
金沢の人なら一度は聞いたことがある、大野のメーカーの一つ。
醤油で儲かった頃の、商店の玄関が公開されていた。まるで歌舞伎の一場面が目に浮かぶ。
「いやさっ、お富、あ、久し振りだなあ」って、奥から聞こえてきそう。

http://www.naogen.co.jp/


直源さんの壁にかけられてあった、古い醤油のラベルたち。
なんだか懐かしい、ラベルひとつにも風情がある。