金沢の仏壇飾り 「松花」

ほがらか村の一角に、「松花」や「天神」の売り場がある。
今まで見向きもしなったしろものであったが、母から頼まれて初めて「松花」を買った。
「おー美しい。」
かわいい「天神」は神棚用。

金沢独特のお正月の仏壇を彩るものだが、200年くらい前からの風習らしい。
部屋のインテリアにしたいくらいきれいなものだ。



金沢で花卉栽培が盛んな花園地区の今町の農家の冬の副業で、たくさん作られている。
海岸の松を材料にして、松かさ、藤の枝、柳、南天、苔などを添える。

仏壇の花立ての大きさによって一番大きいものは、こみの一番。
二番、三番、四番、一番小さいのは五番。

「ちょっと小さかった」、とこぼす母。よし来年買うのは三番だな。

この松花を作っている農家は、今3軒になってしまったと聞く。
農家の高齢化によって近い将来なくなるかもしれないと危ぶまれているらしい。
ぜひこの作り方や技術を若い農家に受け継いでほしいな。



美しい「松花」は金沢の正月に欠かせないものだ。