You'll Never Walk Alone

この時期は、別れの季節。卒業式たけなわである。
今から思い出すと、大学時代の良き思い出は、クラブ活動のみ。学業の記憶はない。
合唱で明け暮れ、切磋琢磨した4年間。グリークラブの最後のコンサート、フェアウエルコンサート。
コンサートの最終章。我々4回生が後輩のために「送別の歌」を歌う。
今度は後輩たちが、お返しにこの歌を合唱する。ステージの上は全員総泣き。団恒例のシーンである。

「You'll Never Walk Alone」

今でも泣けてくる。社会人になってから、これまでいろんな困難に遭遇したときも、この歌があったからこそ自分を励まし、奮い立たせ、この歌があったからこそ、困難を乗り越えてこられたのかもしれない。


私の父は3年前このころなくなった。農業に勤しみ、趣味を満喫していた。
平成12年、不治の病と診断された。それから、母と一緒に力を合わせ、父の介護の日が始まった。約7年間、地下に潜っていたような心境だった。多くの人のお世話になった。
私が有機農業に目覚めだしたころと重なった。有機どころではなくなった。
それどころか、農業自体をやめようかと何回思ったか。結果、農業を続けてよかった。

この歌のおかげ、決して言い過ぎではない。

圃場番号 10740 半日灌水。父を思い出し泣きながら大きな声で歌った。


「あなたが、嵐の中をくぐり抜けるとき、しっかり前を向いて歩きなさい。暗闇を、恐れないでください。
その嵐をとおりぬけると、黄金の空が待っているでしょう。そして、ひばりの可愛いさえずりの歌が聞こえてくるでしょう。
歩きなさい、風に吹かれようと、歩きなさい、雨にたたきつけられても、
自分の夢がかなわないときがあっても、歩きつづけなさい。

歩きなさい、夢に向かって歩きなさい。希望を持ち続けて。
歩いているのは、あなた一人だけじゃないよ。決して一人でがんばらないで、神様(家族、友人、仲間)が見守ってくれますよ。」