直売所 その7 生き残り作戦

先日ほがらか村に出荷した時に、従業員のつぶやきをキャッチした。最近妙に試食販売を店頭で目にしていた。
それは、従業員からのアイデアで実現したものらしい。
他にお客さんへの、サービス、売り上げ向上のための戦略を模索中のツイッターであった。
よそでは、直売所が乱立し、つぶれる直売所もでている。直売所の顧客をつなぎとめるサービスがたいせつだ。


もっと売り上げをのばすためには、単純に言うと次の2点しかない。

1.8割のリピーターにもっと買わせる環境作り。

2.新規のお客さんを取り込む企て。


1.まず、店内のサービス。
デパートでもそうだ。滞在時間が長いほどお客さんの客単価が高い。じゃ、長く居させるには?
心地よい音楽。心地よいメッセージ。いらいらさせないレジ。など。長い滞在時間=活気を生む。

BGMをあなどるな。スピカーの位置も重要。M種苗店は、クラシックを流している。
ついつい、種の小袋をこれもこれもかごに入れてしまう。珍しい野菜の種に思いを巡らす、最高のひと時。

店内アナウンスをほとんど聞かない。
「ただいま、○○さんのリンゴが入荷しました。甘みたっぷりのリンゴです」
活気がでてくるのではないだろうか。にぎやかさの企てが必要なのでは。
余談だが、野菜ソムリエが店内にいたらいいなあ、と妻R子に聞くと、
「そんなのいじっかしい。野菜が語ってくれる。」と、一言。


ほがらか村に出荷している農家は、自分の野菜の前後に、必ず既定の白い小さなPOPを掲げることになっている。
そのほかに自前のPOPを手作りで掲げている。お客さんに自分の野菜をアピールし、他との差別化を狙っている。
そのPOPをほがらか村と協力して、多くかかげて、お客さんに読ませて、滞在時間を長くさせる。
今回の試食販売は、はた目からみてよかったと思う。

私のお客さんだった、Aさん。東京に居る娘さんに、週一回、ほがらか村の野菜を送るのだという。
「新鮮だから、1週間も、もったわよ」と娘さんが喜んでいたという。
大量に買う人は、配達もうけたまわります。いわゆるスーパーのサービスコーナーなんか設けて、
宅配便で、「直売所から直送」のPOPを大きくかかげる。ゆうパックなら、その日に届く。
別所のタケノコの旬には、ダンボールを山積みにしておいて、すぐ直送。安いのだから、送料も浮く。
絶対にお客さんに受けるサービスだと思う。

そして、店外のサービス。
ほがらか村で売っている野菜の、作っている現場を、希望者を募り、畑を見学する。直接売り上げに結び好かないかもしれないが、消費者が、作っている現場は、なかなか見れない。「知る」から安全は生まれる。
興味を持って畑に出かけるお客さんは多いと思う。実際にやっている直売所もある。
生産者の協力なしではできないものであるが、ほがらか村では難しいかな。
安全は、「知る」からはじまる。


2.新規のお客さんの取り込み。

車がなくてこれない人。
金沢駅→ほがらか村本店→テルメ金沢(テルメ店)→金沢駅、の往復無料バスの運行。

外への発信。

今の若い人の情報の発信、受信は、ブログか、ツイッター
まずほがらか村のホームページを楽しいものにして充実させる。
毎朝の野菜の入荷状況をヴィヴィッドに伝える、毎日更新。ライブカメラ、店内の様子。
生産者やお客さんの紹介もしてほしい。
面白そう、ほないこか、と思ったら、しめたもの。
直売所の新たな魅力を創造するのは容易なことではない。
8割のリピータに飽きさせないようにするには大変だ。


今晩の1曲、永遠に色あせることのないスティービー・ニックスの小悪魔的歌声。