正蔵の弁慶


落語家の林家正蔵が、勧進帳の弁慶を演じたのだ。
BSのTVで、銀座の落語まつりを報じていた。
てっきり、落語でもやるのと思いきや、歌舞伎なのだ。
セリフを覚えるのは、得意中の得意。
踊りや所作は、お世辞でもうまいとは言えない。
でも、その一所懸命さが、お客に伝わる。
私にもその不器用な、ぎこちなさの、一生懸命さが伝わってきた。
「ハヤシヤ!」

客席は満場の拍手。
一生懸命は、人の心を動かす。
涙あり、笑いありの、感動ものの舞台であった。